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マウスピース矯正(インビザライン)で行うIPRとは?

こんにちは、加古川町本町の山脇歯科医院です。今回はインビザラインマウスピース矯正で行うIPRについてお話しします。IPR(アイピーアール)とは、歯をキレイにならべるのに必要なスペースがない場合に、歯をならべるスペースを作るために、歯と歯の間を削る処置のことです。特にインビザラインマウスピース矯正ではよく行われる処置です。歯を削るといっても、歯の健康や寿命に影響の出ない安全な範囲内で行いますのでご安心ください。実際には、歯の表面の「エナメル質」という層をo.5mmを最大量として、治療計画書に指示された量まで少しずつ削っていきます。下の写真に示した治療計画書では、上の前歯に5箇所0.5mmのIPRの指示があります。

IPRは美しい歯並びのためにも重要な処置です!

実は、IPRでスペースをつくった場合と抜歯でスペースをつくった場合とでは、見た目の仕上がりもちがってきます。そもそも、日本人は、もともとあごのサイズが小さく、それに対して生えてくる歯は大きめなので、歯がきれいにならぶスペースが足りない方が多いです。「あごの骨格がMサイズなのに、歯の大きさはLサイズ」というイメージです。口の中が定員オーバーで、ギュウギュウの状態なので、歯がキレイにならびきれずに、前歯が出てしまったり、歯がガタガタになってしまったりしやすいのです。つまり、あごの大きさをベンチ、歯の大きさを人の体格に例えると、下のイラストでは、8人がけのベンチに普通の体格の人が8人座っていますが、この8人がけのベンチに体が大きい相撲の力士が8人座らなければならないイメージです。

そこで、歯を動かすスペースをつくるために“2人の相撲の力士にどいてもらう”というのが便宜抜歯といわれる抜歯処置です。2人の力士にどいてもらって、6人で座ってもらえば、キレイにならんで座ることができますよね。ワイヤー矯正治療では、4番目の歯を2本抜歯してスペースを作るという方法が行われることもあります。一方、IPRは、8人の相撲の力士に、1人1人少しずつスリムになってもらおうというものです。みんながスリムになれば、8人でもキレイにならんで座ってもらうことができますよね。その方が、健康な歯を抜いてしまうリスクを避けられるだけでなく、実は見た目の仕上がりも美しくなります。抜歯をして歯をならべた場合、Mサイズのあごの骨格にLサイズのままの歯をならべることになるので、キレイにならんで前歯の突出感やガタガタなどは治ったとしても、見た目があまり美しく仕上がらない場合もあります。一方、IPRでは、歯のならびだけではなく、歯の大きさも適切なサイズに整えることができるので、見た目を自然に美しく仕上げることができるというメリットがあります。

 

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